私が強調する事は「自分の健康は自分で守る」「自分の足は自分でもむ」。
分からん時は人に教えてもらう事です。いろんな相談がある時は教えてもらって、分かったら自分でもむ。こういう事をまず最初に言っておきます。忘れないように。
私の提唱する健康法はどのようなものか。「ああ足もみか」と思っちゃいかん。官足法とは「血液の循環理論」。生命を維持するのは血液なんです。地球を維持しているのは水なんです。水の流れの良い所は草が生える、悪い所は砂漠です。人間の体も同じ。血液の流れの良い所は細胞が活性化する。
試してみればすぐ分かる。自分の耳の先の方を指で締め付けてごらん。血液が通らないようにしてみなさい。真っ青になるよ。そこの部分が死んでしまうよ。それではどうすれば循環が良くなるのか。もめばいいんだよ。簡単な理論です。
さて、血液の循環を悪くさせた原因はなんですか。原因は3つ。
①靴
②化学物質の摂り過ぎ
③生活の不摂生
では、その靴について述べましょう。靴を履くのは当然です。怪我をしないように、足を保護するために。でも我々の足は生まれつき、先が広がるようになっているんです。皆さん見て下さい、自分の履いている靴を。先はどうなっていますか?狭くなっているでしょう。こうなっていると、指の先を通っている血管は細いから、締められて血液の流れが悪くなる。悪くなると筋が硬くなって形も変わっちゃう。これを医者が何と言っているか、「外反母趾」と言う。
私はそう言わない。何と言うか?「足死(そくし)」です。元々はまっすぐなのに、こういう靴履いたら「綺麗でしょ、格好良いでしょ」と皆履く。だから靴を改良しなくてはいけない。
さて、世界で一番良い靴を持っている国はどの国?日本です。日本は世界一良い靴を持っているんです。下駄の持つ素晴らしさを皆忘れているんです。
明治時代、岩倉使節団が欧米を視察して向こうの発展ぶりを見て、「西洋的なものは素晴らしい、東洋的なものは遅れている」と思ってしまった。西洋は科学的な進歩という点では間違いなく進んでいた。そこで、見えるものばっかり取り入れてしまった。これは間違い。見えるものにも良いものがある。見えないものにも良いものがある。そういう二つをバランスよく取り入れていれば、今日こんな狭い靴を履かないで済んでいたはずです。
皆さんが履いているような靴を履いていると、筋が硬くなってそれが段々上の方までやってきて、やがて歩けなくなる。皆さん、日本には良い靴が沢山あるんだから、普段は鼻緒のある靴を履きなさい。下駄、草履、サンダル、地下足袋、いくらでもあります。年をとってから車椅子を使わなくてもいいように気をつけて下さい。
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